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自然の造形の妙に魅せられて、蒐集を始めたのは中学の時。学生の頃はよく採集に出掛けたが、貝は海の中のもの。

浜に打ち上げられたものを集めるだけしか方法の無い者にとっては、波に洗われ欠けたり色あせたものばかりなのはやむを得ない。

それでも新しい種を得る度に、たとえかけらであっても自分の手でその種を得た喜びは大きかった。

標本の中のまともな物の多くは、一方ならぬお世話を受けた桜井先生からのものである。 

海底をさらったもの等を分けて頂いて、砂の中から採集したものが多く、中高生としては憧れの南の海の貝であった。

土佐では黒原先生の底曳きのものをいただいたし、採集仲間のO君にも世話になった。

ようやく時間のできた今、色々思い出しながら、改めてささやかな標本をまとめてみたが、

小貝は像がボケているし、産地も入れていないものも多いがとりあえずここに収録してみた。

2005.5